カテゴリ:辻 樹(鑑定士勉強中)( 105 )

平成29年地価調査の発表

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平成29年9月20日、平成29年の都道府県地価調査の価格が発表されました。
概況はこちら

平成28年7月以降の1年間の地価は、全国平均では依然として下落しているものの下落幅の縮小傾向が継続しています。用途別では、住宅地は依然下落しているものの、下落幅は縮小、商業地は横ばいから上昇となり、工業地は下落から横ばいに転じました。

各圏域と用途ごとの変動率の一覧は以下の通りです。
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全国の平均変動率は、住宅地 △0.6%(前年変動率△0.8%)、商業地 +0.5%(同±0.0%)、工業地 ±0.0%(同△0.5%)となりました。
前年度から下落率の縮小傾向が継続しており、上昇・横ばいの地点も全国的に増加しています。

三大都市圏をみると、住宅地は東京圏・名古屋圏で小幅な上昇が継続していますが、大阪圏では、2年連続で横ばいとなっています。商業地・工業地でも上昇基調は継続しており、特に大阪圏では上昇幅の拡大が見られました。

地方圏ではいずれの用途でも下落が継続していますが、札幌市、仙台市、広島市、福岡市の四市での平均変動率は、5年連続で上昇しており、上昇率も拡大が続いています。


全国で最も価格が高かった地点は、「中央5-13(銀座2丁目:明治屋銀座ビル)」で、1㎡当たり38,900,000円でした。昨年から500万円以上アップしており、年間上昇率は+17.9%となっています。バブル末期の平成2年と平成3年に記録した38,000,000円/㎡を上回り、過去最高価格となりました。
なお、同地点は地価公示の公示地との共通地点であり、平成29年1月から半年間の上昇率は+5.1%で、平成28年下期の伸びに比べると上昇率は鈍化しています。

全国で最も上昇率が高かった地点は京都府の「伏見5-1(伏見区深草稲荷御前町)」で+29.6%の上昇を示しました。
外国人観光客からの人気を背景に繁華性、店舗需要の高まりから、上昇率の上位10地点の内、5地点を京都市内の商業地が占める結果となっています。


下図は、東京23区の住宅地と商業地について、各区ごとの平均変動率を示した表です。
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東京23区の住宅地を見ると、全体の平均変動率は+3.3%の上昇となり、前年の+2.7%から上昇率は拡大しました。
各区の変動率を見ると、前年上昇率が上位だった、千代田区、目黒区、中央区、港区では上昇率の縮小が見られました。変わって、荒川区、文京区、北区、品川区、豊島区等都心部に近接する区が上位に来ています。
都心部の上昇率に鈍化が見られる一方で、都心周辺区での上昇率の拡大が見てとれます。
地点ごとの変動率を見ても、上昇率上位地点の多くを荒川区、北区、足立区等の周辺区の地点が占める結果となっています。

東京23区の商業地を見ると、全体の平均変動率は+5.9%となり、前年の+4.9%から上昇率は拡大しました。
こちらは住宅地とは異なり、都心部に近い区が依然上位を占めています。中央区、目黒区、練馬区、大田区を除いて上昇率は拡大しており、杉並区が特に高い上昇幅を示しています。
地点ごとの上昇率を見ると、上昇率の上位3地点を銀座が占め、その他の上位地点も新宿区や渋谷区の高い繁華性・商業性を持つ地点が多く見られました。


最後に住宅地の平均変動率が1位となった荒川区について、その要因としては以下の点が挙げられます。
・荒川区全体について
(1)上野東京ラインの開通による効果
荒川区内から利用圏内の停車駅の1日平均乗車人員動向は以下の通りで、他の主要駅に比較して増加傾向が顕著です。
尾久駅(2015年度+9.2%、2016年度+1.9%)
日暮里駅(2015年度+3.5%、2016年度+2.9%)
南千住駅(2015年度+3.8%、2016年度+1.5%、その他TX線は2016年度+3.0%)
三河島駅(2015年度+4.9%、2016年度+1.9%、その他日比谷線は2016年度+3.0%、2015年度+2.9%)
cf.上野駅は2015年度-0.5%、2016年度+0.6%に留まっています。

(2)荒川区分譲住宅着工戸数の動向
国土交通省が公表する建築着工統計によれば、平成29年第1四半期においては、分譲住宅着工戸数が561件で、前年同期比96%、平成28年第4四半期においても前年同期比83%と高い伸びを記録しています。平成29年第1四半期における前年同期比では、23区内が+16.7%に対し、荒川区は+96.2%です。
新設住宅着工戸数を新設住宅着工戸数(持家、貸家、分譲、マンション)で見ると、23区が前年同期比+19.7%に対し、荒川区は+39.6%と、分譲住宅以外でも伸びが認められます。

(3)新築マンション発売価格
アットホーム(株)が発表する住宅マーケットインデックスにおける新築マンション発売価格は、
平成28年上期23区が+3.0%に対し、荒川区は+13.1%。
平成28年下期23区が△3.6%に対し、荒川区は+17.3%と突出しています。

・住宅地変動率1位の「荒川-1(南千住8丁目)」について
当該地点は白髭西地区市街地再開発事業により、広大に整備された居住環境の良好な住宅地域で、駅前再開発の商業施設からも整備された汐入公園からも徒歩圏で利便性を享受できます。
最寄駅である南千住駅では従来からの再開発に伴う商業施設に加えて平成28年5月に南千住4丁目にロイヤルホームセンター南千住店(延床9,886㎡、都内初)がオープンしました。
荒川2丁目では平成29年3月26日に60万冊の蔵書規模の中央図書館等から構成される「ゆいの森あらかわ」がオープンし、更に、国家戦略特区事業として都立汐入公園内に29年4月「にじの森保育園」が開設しました。
利便性とともに23区屈指の子育て充実エリアへと変貌しています。更に、平成30年4月には学童も汐入公園内に開設する予定です。
荒川区が子育て支援に力を入れていることと符合して、子育て世帯が流入する様子が新聞紙面などでも賑わせています。


辻樹


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by tukasa-rea | 2017-09-20 20:46 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

住宅地の価格下落に終止符~平成29年地価公示~

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平成29年3月21日、国土交通省から平成29年地価公示の結果が公表されました。

全国の全用途平均変動率は+0.4%となり、昨年に続いて上昇となりました。

用途別に見てみると、住宅地±0.0%(前年変動率△0.2%)、商業地+1.4%(同+0.9%)、工業地+0.3%(同±0.0%)となっています。

商業地、工業地では前年より上昇率が拡大し、住宅地についてもついに横ばいとなり、平成21年から続いていた下落に終止符が打たれました。

地域別の変動率を見ると、
【東京圏】
住宅地+0.7%(前年+0.6%)、商業地+3.1%(前年+2.7%)、工業地+1.8%(前年+1.6%)
【大阪圏】
住宅地±0.0%(前年+0.1%)、商業地+4.1%(前年+3.3%)、工業地+0.6%(前年+0.4%)
【名古屋圏】
住宅地+0.6%(前年+0.8%)、商業地+2.5%(前年+2.7%)、工業地+0.1%(前年+0.1%)

となっています。

東京圏ではいずれの用途でも昨年から上昇率の拡大が見られます。
大阪圏では住宅地が横ばいになる一方で、商業地の上昇率は大きく拡大しました。
名古屋圏ではすべての用途で上昇が続いているものの、住宅地、商業地で上昇率は縮小しました。

三大都市圏以外の地方圏では、住宅地△0.4%、商業地△0.1%、工業地△0.4%と、依然として下落しているものの、いずれの用途も下落幅は縮小しています。

地方圏の内、北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市の地方四市については、住宅地+2.8%、商業地+6.9%、工業地+2.6%となっており、昨年に引き続き、三大都市圏を上回る上昇率を示す結果が出ています。


全国で最も価格が高い地点は、今年も「中央5-22(銀座4丁目:山野楽器銀座本店)」で、1㎡当たり50,500,000円でした。昨年から1,000万円以上アップしており、上昇率は+25.9%となっています。

全国で最も上昇率が高い地点は「大阪中央5-19(道頓堀1丁目)」で、+41.3%の上昇を示しました。
昨年、最も高い+45.1%の上昇率を記録した「大阪中央5-23(心斎橋筋2丁目)」の地点は+33.0%に留まりましたが、それでも全国で4番目に高い上昇率を示しています。
上昇率上位5地点を大阪市の地点が占める結果となりました。

都内で最も上昇率が高かったのは「中央5-2(銀座6丁目)」で+29.0%でした。
この地点は都道府県地価調査のポイントでもあり、平成28年7月~平成29年1月の半年間では+10.7%上昇していることになります。


住宅地の上昇率上位地点を見ると、昨年多かった札幌市内の地点がややトーンダウンし、代わって仙台市内の地点が上昇率トップ10に7地点がランクインしました。平成27年12月に開業した仙台市地下鉄東西線による利便性の向上が大きな要因のようです。


次の表は東京23区の住宅地と商業地の平均変動率を高い方から順に並べたものです。

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昨年も今年も上位には都心部の区が多いですが、昨年に比べ上位と下位の開差は小さくなっています。
これまでは都心部の上昇率が突出していましたが、辺縁区にも地価の上昇が波及してきていることが伺えます。


辻樹


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by tukasa-rea | 2017-03-23 22:53 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

タワーマンションと固定資産税

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昨年12月22日、平成29年度税制改正大綱が閣議決定されました。

今回はその中の項目の一つ、「居住用超高層建築物に係る課税の見直し」について記載してみました。

居住用超高層建築物とは、いわゆるタワーマンションのことを指しています。

通常、同一マンション内において、同じ専有面積で、向き・間取りも同一の住戸であれば、高い階数に位置している方が市場価格は高くなります。

区分所有建物の鑑定評価を行う場合においても同様で、不動産鑑定評価基準では、階層別の効用比により配分率を求め、階ごとの価格差を把握することになっています。

しかしながら、現在の固定資産税の課税制度では、同一マンション内の各住戸の税額に所在する階数の違いは考慮されていません。

固定資産税額の計算は、専有面積に応じて按分されているだけであるため、所在階に関係なく、専有面積が同じであれば、固定資産税額も同じになっています。

1階の部屋でも50階の部屋でも、専有面積が同じであれば固定資産税額は同じ。

特にタワーマンションの場合、同じ面積だとしても、1階と50階では資産価値に数百万円の差が付いていたとしても不思議ではありません。
でも、それぞれの所有者が支払う固定資産税額は同じです。

同じマンションでも低層階の所有者の方が高層階の所有者より割高な固定資産税を払っていることになります。

そんな中、

平成29年度税制改正の大綱では、
「高さが60mを超える建築物のうち、複数の階に住戸が所在しているもの」について見直しの対象となりました。
概ね20階以上の階数を有するタワーマンションが対象になるものと考えられます。

対象となる物件では、1階を100として、階数が一つ増えるごとに10/39を加えた数値が補正率として固定資産税に考慮されます。

上記数値による階ごとの補正率を計算すると概ね以下のようになります。
1階:100.000
2階:100.256
3階:100.513
4階:100.769

10階:102.308

20階:104.872

40階:110.000

階数が上がるごとに約0.25%ずつ税額が上昇、上層階に行くにつれて上昇率は逓減します。
1階と20階では約4.9%、40階では10%の差が付くことになります。

全住戸の専有面積が同じで、40階建、現行制度の固定資産税が各戸10万円のマンションを想定した場合、

改正後の固定資産税額は1階が約95,200円、40階では約104,800円となり、1万円近い差が付くことになります。

また、天井の高さや付帯設備の程度等に著しい差異がある場合についても、その差異に応じた補正がなされるそうです。

これにより、固定資産税の負担が取引価格の実態に近づくことになり、不公平感は解消されることが見込まれます。

平成30年度から新たに課税される新築マンションが対象となります。
但し、平成29年4月1日より前に売買契約が締結された住戸を含むものは除かれます。

不動産取得税についても同様の改正が行われるようですので、タワーマンションの高層階を買いたい方にとっては今がチャンスかもしれません。


辻 樹


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by tukasa-rea | 2017-01-23 21:22 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

平成28年地価調査について

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平成28年9月20日、平成28年の都道府県地価調査(平成28年7月1日時点)の価格が発表されました。
 ⇒詳細はこちら

平成27年7月以降の1年間の地価は、全国平均では依然として下落しているものの下落幅の縮小傾向が継続しています。
用途別では、住宅地及び工業地は下落しているものの下落幅の縮小、また、商業地は昨年の下落から横ばいに転じました。

全国の平均変動率は、
住宅地 △0.8%(前年変動率△1.0%)、商業地 0.0%(同△0.5%)、工業地 △0.5%(同△0.9%)となっています。
前年度から下落率の縮小傾向が継続しており、上昇・横ばいの地点も全国的に増加傾向しています。

三大都市圏をみると、
住宅地は東京圏・名古屋圏で小幅な上昇が続いていますが、名古屋圏では、上昇基調の鈍化が見られました。
また、商業地の上昇率は拡大しており、特に大阪圏では上昇基調を強めています。
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地価公示(1月1日時点の調査)との共通地点で半年毎の地価動向をみると、
三大都市圏の住宅地では前半後半とも同率、商業地では後半に上昇が拡大しています。地方圏では逆に住宅地で後半に上昇率の拡大、商業地では横ばいとなっています。
全国的に雇用情勢の改善が続く中、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支え効果もあって、住宅地の地価は底堅く推移しており、上昇ないし下落幅の縮小が見られます。
商業地では外国人観光客をはじめ国内外からの来街者の増加等を背景に、主要都市の中心部などでは店舗、ホテル等の需要が旺盛であり、また、オフィスについても空室率は概ね低下傾向が続き、一部地域では賃料の改善が見られるなど、総じて商業地としての収益性の高まりが見られます。こうした中、金融緩和による法人投資家等の資金調達環境が良好なこと等もあって、不動産投資意欲は旺盛であり、商業地の地価は総じて堅調に推移しています。

下図は、東京23区の住宅地と商業地について、各区ごとの平均変動率を示した表です。
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東京23区の住宅地を見ると、全体の平均変動率は2.7%上昇となり、前年の2.1%から上昇率は拡大しました。一方、中央区、港区、品川区では上昇率の縮小が見られ、新宿区、文京区でも前年と同率であり、都心部の区を中心に上昇率が鈍化している区も認められました。そんな中、千代田区は10%(前年5.8%)の上昇率を示して群を抜いています。
地点ごとの変動率を見ると、千代田区、中央区、港区のマンション用地、都心部に隣接し利便性と住環境に優れる目黒区等の高級住宅地が上昇率の上位地点を占める結果となっています。

次に、東京23区の商業地を見ると、全体の平均変動率は4.9%となり、前年の4.0%から上昇率は拡大しました。住宅地と同様に都心に近い港区、新宿区、文京区、品川区では上昇率の縮小が見られ、豊島区は同率を示しました。一方、高い繁華性・商業性を持つ中央区、千代田区は高い上昇率を見せています。
地点ごとの上昇率を見ると、上昇率の上位5地点を銀座が占め、その他の上位地点も新宿、日本橋などの繁華性の高い地域が多く見られました。


辻樹


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by tukasa-rea | 2016-09-30 19:18 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

平成28年相続税路線価

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7月1日、国税庁から平成28年相続税路線価の発表がありました。
全国平均で+0.2%の上昇となり、地価公示と同様に8年ぶりの上昇に転じています。

東京都内の平均変動率は+2.9%で3年連続の上昇となりました。

最高価格地点は例年と変わらず、中央区銀座5丁目の銀座中央通りで1㎡当たり3,200万円となっています。
上昇率のトップも同地点で+18.7%(前年+14.2%)と高い上昇率を示しています。

都内税務署別の最高価格地点の変動率を見てみると全48地点中47地点が上昇、1地点のみ横ばいとなりました。

上昇地点の内、40地点で前年よりも上昇率の拡大が見られ、さらに7地点で10%を超える値を示しました。

高い上昇率を示した地点には都心・副都心の商業性の高い地点が並びますが、その中、都心部からやや離れた世田谷区玉川2丁目の玉川通りの地点でも+10.4%という高い上昇が見られました。
これは昨年、全面オープンした複合商業施設「二子玉川ライズ」の影響があるものと思われます。ここはネットショッピング大手の楽天が移転してきたところですね。

都内各税務署管内の最高価格地点は以下の通りです。
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なお、当事務所が所在する豊島税務署管内の最高価格地点は、池袋駅東口のグリーン大通り北側、公示価格の豊島区最高価格地点でもあるビックカメラ池袋東口カメラ館前となっています。

ちなみに、今年の発表に合わせて、国税庁の路線価検索のページも若干リニューアルされてますね。
使い勝手はどうでしょうか、あまり変わらない気がします。


辻 樹


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by tukasa-rea | 2016-07-09 19:29 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

商業用不動産の不動産価格指数

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平成28年3月30日、国土交通省から商業用不動産についての価格指数なるものが初公表されました。

商業用不動産の価格動向を全国・都市圏別・都道府県別に指数化したもので、マクロ経済・金融政策や土地政策等への活用のほか、各種不動産関連ビジネスや投資判断への利用など、不動産市場の持続的な成長に向けて、大いに活用されることが期待されています。

これまでは、住宅用不動産の価格指数が先行して公表されていましたが、商業用不動産についても試験運用が開始されました。

公表されたデータを見ると、2010年の年間平均値を100として、2008年の第2四半期から2015年までの数値が掲載されています。
直近2015年第4四半期の商業用不動産総合指数をみると全国で111.1、三大都市圏では113.8となっていました。

公表指数の一部をグラフ化してみたものが以下になります。
d0061857_15452925.jpg


総合指数と各用途別の指数を並べてみると、概ね同じ推移を示していますが、工場だけやや異なった動きをしているのが不思議です。
また、日経平均株価の期間ごとの平均値を右軸にとって一緒に並べてみたところ、似たような動きを示す結果となりました。

今回試験運用開始となった「商業用不動産の不動産価格指数」の外、既に提供されている「不動産取引件数・面積」や「不動産価格指数(住宅)」についても拡充が図られています。

詳細についてはこちらを参照下さい。

不動産の売買や投資の参考指標等として利用が進むことで、不動産市場の活性化につながることが期待されます。


辻樹

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by tukasa-rea | 2016-04-04 22:23 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

8年ぶりの上昇~平成28年地価公示~

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昨日、国土交通省から平成28年地価公示結果が発表されました。

全国の平均変動率は+0.1%となり、8年ぶりに上昇に転じています。

用途別に見てみると、住宅地で△0.2%(前年変動率△0.4%)、商業地+0.9%(同0.0%)、工業地0.0%(同△0.6%)となりました。
住宅地では依然下落となりましたが、下落率は縮小しています。

地域別に見ると、
東京圏 住宅地+0.6%、商業地+2.7%、工業地+1.6%
大阪圏 住宅地+0.1%、商業地+3.3%、工業地+0.4%
名古屋圏 住宅地+0.8%、商業地+2.7%、工業地+0.1%
となり、
三大都市圏では前年に引き続いて価格は上昇し、上昇率も拡大しています。

そんな中、地方中枢都市(※)の平均変動率では、住宅地+2.3%、商業地+5.7%、工業地+1.8%と三大都市圏を上回る上昇が見られました。
地価の上昇が地方の都市部にまで拡大していることが鮮明となっています。
(※北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市)

ただ、主要都市を除くその他の地方では依然として全用途で下落傾向が続いており、都市部との間に格差が広がっていることが伺えます。

全国で最も価格が高かったのは、今年も中央区銀座の山野楽器銀座本店で40,100,000円/㎡、上昇率は+18.6%となりました。
畳1帖分で約6,600万円、1坪で約1億3千万円、車一台分のスペースを確保するだけでも約5億円くらい掛かってしまうという結果に。。

個別地点の変動率を見てみると、
全地点での上昇率トップは、大阪市の「大阪中央5-23(心斎橋筋2丁目)」で前年からの上昇率が+45.1%となり、驚異的な上昇率を示しています。
2位も同じく大阪市の「大阪中央5-19(道頓堀1丁目)」で、上昇率は+40.1%となっています。
上位10地点の内6地点が大阪市内で、他は名古屋市2地点、札幌市、金沢市がそれぞれ1地点ランクインしました。
東京都内の地点はトップ10には入ってきませんでした。ちなみに、都内での最も高い上昇率を示したのは中央区の中央5-2(銀座6丁目)の+22.9%でした。

上昇率の高いポイントは、デパートや小売店、量販店が建ち並ぶ商業地域に多く、高い購買意欲を持つ外国人観光客が集中して買い物に訪れるなどで店舗の収益性の上昇が要因となっていると考えられます。

住宅地に限ると、上昇率のトップは以外にも(?)北海道倶知安町の地点(倶知安-3:上昇率+19.7%)となりました。
スキーリゾートで有名なニセコに近い別荘地で、こちらも外国人による別荘地やコンドミニアム需要の高まりが背景にあると思われます。
その他、住宅地の上昇率上位7位までを北海道が占める結果となっています。

次に、東京都区部を見てみますと、

区部における各用途の平均変動率は、住宅地+2.8%(前年変動率+1.9%)、商業地+4.8%(同3.4%)、工業地+2.5%(同1.2%)となり、上昇率も拡大しています。

住宅地では、港区や中央区湾岸部の画地規模が大きい地点で10%を超える上昇が見られ、マンション需要の高まりが伺えます。

商業地では、都内上昇率上位10地点の内、8地点を中央区銀座のポイントが占めました。
ほかの2地点も、虎ノ門ヒルズに近い「港5-39(虎ノ門1丁目)」、伊勢丹、マルイ、ビックカメラと言った商業施設が集積する「新宿5-24(新宿3丁目)」がランクインしており、すべて15%を超える上昇率を示しています。
一方で、丸の内・大手町といったオフィス街の地点では上昇率は7%程度に留まっており、同じ都心の商業地でも店舗集積地との間で差が見られました。

東京オリンピックに向けて、更に店舗やホテルに対する需要は高まるものと考えられ、同様の傾向が続くと思われます。

詳細については【 こちら 】

ちなみに、今日の日中、地価公示の公表結果を見てみようと上記サイトに行こうとするもなかなかアクセスできず。
あいかわらず国土交通省のHP脆いです。


辻樹


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by tukasa-rea | 2016-03-23 20:25 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

池袋 再開発 続々

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 最近、池袋では大型の再開発が色々と目白押しに計画されているのですが、今回はいくつか簡単に紹介していきます。

 まず、豊島区の庁舎が移転した後の旧庁舎と公会堂の跡地において、地上30階の高さ146mの高層ビルの建設が予定されてます。大規模オフィスに加え、池袋の新たな文化とにぎわいを創出する、多様なアート・カルチャーを発信する8つの劇場が設置される計画となっています。
 詳細については以前の記事を参照下さい→豊島区旧庁舎跡地の再開発

 次に、駅を挟んで池袋駅西口では、「池袋駅西口地区まちづくり協議会」による大規模な再開発が検討されています。
 平成25年9月に基本構想案が示され、平成27年1月に東武百貨店が計画に加わったことで、エリアが拡大し、平成27年6月に3棟の高層ビルを軸とした新たな基本構想が練られています(下記図参照)。
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 事業が完了したあかつきには、駅前の回遊性の向上とともに計画範囲周辺部を含んだ池袋駅西口地域全体の商業性の大幅な上昇が期待されます。

 南池袋1丁目では、西武鉄道池袋ビルの建替え計画が進行しています。
 西武池袋駅に隣接する一帯に、西武池袋線をまたぐ形で地上20階地下2階建てのオフィスビルが建築される予定で、低層階には商業施設が入り、上層階はオフィスフロア、延床面積約49,600㎡、2019年3月の完成予定となっています。

 その他、平成27年3月に閉館した「スポルト池袋」跡地では、「東池袋一丁目新シネマコンプレックスプロジェクト(仮称)」が計画されており、2017年の開業を予定しています。首都圏最大級のシネマコンプレックスで、4階から15階部分に計12スクリーン、2,600席を設置される予定となっているようです。

 東池袋4丁目の造幣局跡地では、約3.2haの敷地に防災公園を併設した再開発が検討されています。

 平成27年7月、池袋駅周辺地域が都市再生特別措置法に基づく「特定都市再生緊急整備地域」に指定されました。
 「都市再生特別地区」の指定を受けることで、通常の都市計画法や建築基準法の規制に比べて、容積率の緩和等、高度利用が可能となり、事業性の大幅に向上することから更なる開発の促進が期待されます。

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辻樹


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by tukasa-rea | 2015-12-10 23:26 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

中古戸建住宅の評価に関して

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平成27年7月30日、国土交通省にて不動産鑑定評価における
「既存戸建住宅の評価に関する留意点」が公表されました。

日本の中古住宅市場は、建物の性能や維持管理の状態等の情報が不足し、既存住宅の質に対する消費者の不安があることや、築後20~25年程度で戸建住宅の価値が一律にゼロとされるなどの取引慣行等の問題があると言われています。

住宅ローン減税などの税制上の優遇もあって、新築住宅が好まれる一方、空き家は年々増加しており、中古住宅の流通促進は重要な課題となっています。

そういった状況を踏まえて、
不動産鑑定業者が戸建住宅の鑑定評価を行なうに当たっての留意点として、建物の性能やリフォームの状況等を的確に反映して鑑定評価を行うことが通知されました。

留意点の大まかな内容としては、
①住宅性能評価書や長期優良住宅認定通知書、重要事項説明書やインスペクションの調査結果、住宅履歴情報等を活用し、内覧を含めた実施調査等により、建物の性能、維持管理の状態等の建物に関する個別的要因の調査を的確に実施すること、
②個別的要因の調査結果等を原価法の適用に的確に反映するため、建物の構造、規模等を踏まえた適切な再調達原価を把握すること、住宅を構成する部位毎の特性を踏まえ、経済的残存対応年数を適切に把握し、リフォーム等の実施による価格形成への影響を考慮し、評価に適切に反映すること、
が重要であるとしています。

また、公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会においては、
「既存戸建住宅建物積算価格査定システム」が作成されており、適切な建物価値判定の精度向上に貢献するシステムの開発も進んでいます。

さらに、翌日の7月31日には公益財団法人不動産流通推進センターにおいて、「既存住宅価格査定マニュアル」の改訂も行われました。
宅地建物取引業者が媒介金額を求める際にも、住宅の性能やリフォームの状況等を適切に反映した査定額の算出がなされるよう期待されています。

以前のブログで掲載した空き家対策特別措置法に関する施策を含め、
不動産に関する業界全体で、空き家の減少、中古戸建住宅の流通促進、市場の活性化に向けた取組みが進んでいることが伺えます。

今後、戸建住宅の鑑定評価を行う際には、建物の性能やリフォームや修繕の履歴の確認をより詳細に確認することが求められますが、
リフォーム内容が建物の価値として適正に評価されることで、中古住宅市場における建物に関する情報の非対称性が低下し、取引の活性化につながることが期待されます。



つじ


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by tukasa-rea | 2015-08-19 19:54 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)

平成26年度不動産証券化の実態調査

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 先月の5月29日、国土交通省から「平成26年度不動産証券化の実態調査」が発表されました。
 
 調査結果によると、平成26年度に不動産証券化の対象として取得された不動産(信託受益権含む)の合計額は約5.5兆円で、前年比で約25%の増加になっています。
 5年連続の増加で不動産証券化市場の回復基調が伺えます。
 
 以下は、「平成26年度不動産証券化の実態調査」に基づき、取得額と取引件数の推移を示したグラフです。
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 いわゆるファンドバブルにより平成17年度~平成19年度にかけて著しい増加が見られたものの、リーマンショックのあった平成20年度に大幅に減少したあとは低調な推移をしていましたが、直近3年では取得総額、件数ともに2桁以上の高い上昇率が継続しています。
 J-REITに関する推移を見ても、総額に比べて小幅な変動ではあるものの、同様の傾向が認められました。



 スキーム別に取得額の実績をみると、GK-TKスキーム等が約2兆950億円、J-REITが2兆800億円、特定目的会社(TMK)が約1兆2,040億円、不動産特定共同事業が約1,340億円でした。

 取得資産額の割合を用途別でみた場合、オフィスが全体の45.5%で最も多く、次いで住宅が15.3%、商業施設が14.8%、倉庫が10.7%となっています。

 取得物件の件数を所在地別でみた場合では、東京都が565件で全体の45.9%を占め、次いで大阪府の126件、神奈川県の110件、愛知県の71件と続く結果となっています。

 また、当該調査では、平成22年度以降、不動産証券化のビークルが譲渡した資産額についても発表しています。
 取得額同様、最近の5年間で譲渡の総額も増加を続けているものの、件数についでは概ね横ばいで推移しており、一件当たりの譲渡額が上昇していることが思料されます。

つじ


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by tukasa-rea | 2015-06-03 19:58 | 辻 樹(鑑定士勉強中) | Comments(0)


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