不動産譲渡の際の税務上の注意点。

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こんばんは。
昨日は芯から冷える寒さでした。
寒い時に雨が降るのはやめてほしいです…。

さて、本日は久々に真面目な記事です。

「不動産譲渡の際の税務上の注意点」について。
土地や建物を時価よりも著しく低い金額で譲渡した場合、税務上どのように課税されるのか。

・時価とは?
第三者間で取引した場合に通常成立するであろう取引金額を差します。
時価を計算する際、基本的には路線価や固定資産税評価額で計算しません。
不動産鑑定評価額や公示価格を参考にします。

時価から著しく低い価額での取引は、想定外の税金が発生する恐れがあります。

例えば、
・個人間の売買の場合
(売主)
売主には通常、譲渡所得税が発生します。
売却金額から売るために直接かかった費用(譲渡費用)と取得費を引いた金額に課税されます。
時価の1/2未満の価額(低額譲渡)での取引の場合、売主に譲渡損失が発生した場合でも、その損失はなかったものとされます。

(買主)
個人の買主が、個人の売主から不動産を時価よりも著しく低い金額で購入した場合は、時価と購入金額の差額分を売主から贈与されたと考えられる為、その差額部分に贈与税が発生することになります。


・役員等個人→法人の売買の場合
(売主)
会社役員等が会社に不動産を低額譲渡した場合、時価で譲渡したものとみなされ、譲渡所得税が計算されます(みなし譲渡課税)。
売却金額が時価の1/2以上である場合でも、「同族会社の行為又は計算の否認規程」※に該当した場合は、時価で課税計算されることがあります。
※株主と役員が同一人物である場合があり、個人と会社間で税負担を不当に減少させる取引が行われやすい環境があるので、そのような租税回避行為を防止するために定められた規定です。

(買主)
会社が会社役員等から低額譲渡を受けた場合、時価の1/2未満か否かに関わらず、実際の取引価額と時価との差額を受贈益として収益計上します。
売却金額が時価の1/2以上時価未満である場合でも、法人税法では法人は原則として経済合理性がある行動をとると考え、資産を取得した場合、時価で計上されます。


・法人→関連法人の売買の場合
(売主)
譲渡取得税は、時価で譲渡したものとして計算します。
取引価格と時価との差額は譲渡益として計上し、更に同額を寄付金として計上します。
寄付金は一定の制限があり、費用計上できない上、譲渡益部分にも税金がかかる為、税負担は重くなります。

(買主)
上記の買主の場合と同じです。


・法人→役員等個人の売買の場合
(売主)
同族会社間の売買の場合と基本的に同じです。

(買主)
当事者間で合意した金額と時価の差額に所得税が課せられます。


低額譲渡の際に課税される税金まとめ
・個人間の場合
売主:譲渡損がなかったことになり、譲渡所得の税負担が大きくなります。
買主:時価との差額分に贈与税がかかります。


・(役員等個人→法人)の場合
売主:時価で譲渡したものとみなして課税されます(みなし譲渡課税)。
買主:時価と取引価額の差額を受贈益として収益計上します。

・(法人→関連法人)の場合
売主:時価で譲渡したものとして計算します。
    時価と取引価格の差額を譲渡益として計上。
    更に同額を寄付金として計算します。
    税負担が大きいです。
買主:時価と取引価額の差額を受贈益として収益計上します。

・(法人→役員等個人)の場合
売主:(法人→法人)と大体同じです。
    買主が法人の役員等の個人の場合、寄付金ではなく賞与となります。
買主:時価と取引価格の差額に所得税が課せられます。


このように思わぬ課税をされないように、適正な取引価格を把握しておいたほうが良いと思います。
不動産の鑑定評価をしておくと、税務署に取引価格が適正であることを立証出来ます。


長嶺

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by tukasa-rea | 2014-12-17 19:09 | 複数スタッフによるブログ | Comments(0)