(3日目)被災地における復興協議会(宮城)

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こんばんは。台風がいつ上陸するのか?とヒヤヒヤしておりましたが、今日も何とか免れました。
どうやら西へ逸れているようですね?
ちょっと間隔が開いておりますが、被災地における復興協議会第3日目のお話です。

(1日目)被災地における復興協議会(岩手)はコチラから
(2日目)被災地における復興協議会(福島)はコチラから


早朝より「やまびこ」にて現地入りします。
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協議会が午後ということもあり、首都大学東京の名誉教授、阪神・淡路まちづくり支援機構の代表委員を務めておられる高見沢先生の案内で、塩竈周辺を視察しました。
震災発生から5ヶ月を経過し、被災当初よりガレキ及び被災車両の撤去が済んでいました。
駅前の大資本店舗は被災の面影もないくらい、外壁等の修繕も済んでおり、通常の営業をしていました。


マリンゲート塩釜に行く途中では、仮設店舗が建造されていました。
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仮設店舗は20区画、延べ床面積約700㎡です。中小企業基盤整備機構が整備を行いました。
沿岸部はもともと平地が少なく、地震で地盤沈下した場所も多いことから用地の選定が難航し、着工が大幅に遅れていました。
中小機構が建物を建設し、市町村に貸し出す。入居する事業所の家賃は無料です。


マリンゲート塩釜です。出入り口付近には今も色濃く津波被害の爪痕が残ります。
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周辺地域も大きく津波被害を受けたことから、通常営業ができないでおりました。
5月1日から松島観光遊覧船は運航し、復興市を開催しています。


被災当初、ガレキ等が集積されていた公園です。
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撤去はなされたものの、トイレやフェンスの傾きは津波の恐ろしさ、地盤沈下の悲惨さを物語っています。


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津波によるヘドロの堆積によって水はけが悪くなった公園広場は、長引く雨と相まって完全に沼化していました。
ベンチまで水没しています。
復興・復旧の遅れを目の当たりにし、複雑な思いを抱きつつ協議会へと向かいます。


会議の様子です。
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宮城県震災復興基本方針(素案)
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計画案及び現状に対して、会議での報告・課題・提言の主なものをまとめると
(1)日本赤十字社や中央共同募金会などに義援金が阪神淡路の三倍(3,000億円を超える)集まったのに、4割弱しか支給されていない=自治体が機能していない。
原因は県をまたいだ配分委員会が設置、国から県へ、県から市町村へという手順で、迅速性が足りない。
(2)農業・水産業に関する放射能対策が講じられていない。
(3)被災者の立場で政策が作られていない。平常時にできなかった宮城県の産業構造改革の意図がある。
水産特区は大資本企業の誘致を狙っているが、費用対効果がなければ彼等は憂いなく撤退する。
水産業の集約化と職住分離は地元コミュニティーを破壊する。
応急仮設住宅についても大手不動産メーカーが約9割を受注し、地元被災住民の雇用、労働の機会を喪失している。
(4)復興方針に高台移転が明記されていない。高台移転に伴う集団移転と区画整理に当たっては総額1兆円がかかると試算されており、被災市町の負担が7割では財政破綻が起きる。国の財政支援が必須である。
(5)GW時点で東京から学識経験者、実業家を呼び寄せて対策チームをつくった。どこよりも早く対応したけれど、地域に寄り添っていない復興(創造的・発展的なもの)はありえず、復旧(元の状態に)すら覚束ない。
(6)2重ローン問題に対応すべく検討・公表された「個人債務者の私的整理に関するガイドライン」について。弁護士、不動産鑑定士らの専門家による第三者機関を設置するスキームでは、被災不動産の客観的評価=不動産鑑定士の役割が重要である。
本ガイドラインを受けて今現在、不動産鑑定士の協会では、どのような対応をしているのか?被災者救済のためには評価額ゼロ、かつ早急な評価スキームが必要。



被災3県を連続して訪問、地元大学の教授等の学識経験者、他の専門士業との協議会を通じて僕が感じたことは、当然のことながら地域ごとに被災の態様は異なるということ。
それは物理的・地理的な側面(ハード)だけではなくて、人がいて、歴史的背景に基づく『県民性』がある。
そこを無視した一方的な復興方針は、独りよがりな復興になる。
国、県といった大きな枠組みの中で、予算措置等必要なことを迅速に対応することはもちろんのこと、直接的な被災住民の意見を吸い上げられる最小自治体での活動が必要であること。
住民主体の地域・街の復興を行うためには、我々専門家と有識者等が一体となった組織が住民の合意形成を支援し、不足する知識を補う形で機能することが重要。
そして、残念ながら我々不動産鑑定士の協会内部での取り組みが大きく遅れを取っているということ。


この時の焦燥感を東京都不動産鑑定士協会の会報原稿で以下のように綴りました(一部抜載)。
今回の震災では人命はもちろん、土地・建物が壊滅的なダメージを受けた。
不動産(土地・建物)の経済価値を判定することを独占業務とする不動産鑑定士がこのような有事の際に、国民に対して不動産に関連する何らかの形で貢献し、その存在意義を発揮しなければ、既存の法制度に基づく業務の維持ですら危ぶまれる。
今後不動産鑑定士が行おうとする新たな業務の拡充についても、国民の理解が得られてはじめて実現可能になる。
今こそ業界をあげて国民のために沢山の汗をかかなくてはならない。
最大の人員を要する東京会として、形だけに留まらない震災に関する特別委員会を立ち上げて「不動産鑑定士が復興のどの段階において日本に、社会に貢献できるのか」「被災地である県士協会に対して金銭的支援以外で何ができるのか」を十分に検討する必要がある。


今日は東京都の市区町村職員向けの都市復興模擬訓練に参加してきました。
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二次建築制限の範囲とその後指定される重点復興地区、復興促進地区、復興誘導地区の3区分の範囲、復興に当たって克服すべき課題と具体的な事業手法、復興にあたって目指すべき街のコンセプトが焦点でした。
迫りつつある首都直下型地震に備え、東京都の市区町村職員の方々も真剣です。
こうして今のうちに「できることをしておく」ことが重要ですね。
身が引き締まる思いです。


明日は、ルミネ池袋店の1階自由通路で行われる「第29回 住まいの無料相談フェア」に参加してきます。
予約不要、完全無料で午前10時から午後4時まで。
弁護士、不動産鑑定士、一級建築士等専門家による相談を受けられます。
どうか・・・どうか台風が直撃しませんよーに(;´д`)


不動産鑑定士 佐藤麗司朗

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Commented by kurukuruX at 2011-09-02 22:28
現地の様子を実際に目の当たりにすると衝撃なんだろうな・・・。
いろいろ歯がゆいなーって思うこと多いけど、
麗司朗さんがんばってますね!
お互いできることを地道にしていきましょう!
Commented by 佐藤 麗司朗 at 2011-09-10 01:06 x
>kurukuruXさん
こんばんは!^^
目の前にある自分に出来ることをコツコツやるしかないと思っています。
っといいつつ、気がつけばアレもコレも!と走り回ってしまい、クッタクタです。。。
本当に疲れきってますょ。。。
by tukasa-rea | 2011-09-01 21:25 | 佐藤 麗司朗(不動産鑑定士) | Comments(2)