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(2日目)被災地における復興協議会(福島)

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こんばんは。
昨日に引き続いて2日目の福島における協議会の様子をお伝えします。

早朝より「はやて」、「やまびこ」を乗り継ぎ現地入りします。
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この日も朝から暑かったです。


会議の様子です。
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福島県復興ビジョン(素案)
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会議に当たって冒頭「3.11以降、多くの専門家、学識経験者が宮城・岩手に支援へ向かったが、福島だけは素通りされた。ようやくやってきてくれた。よく来てくださった。」とお話がありました。
胸をえぐられる思いがしました。
確かに、放射能という目に見えない恐怖に対して情報が錯綜し、支援活動としては出遅れた感が否めません。


計画案及び現状に対して、会議での報告・課題・提言の主なものをまとめると
(1)福島県は地震・津波による被害に加え原発の問題がある。復興を考える上では如何に原子力問題を終息させるかに尽きる。福島県外に流出している県民の2%(40,000人)を超える流出がある。
三宅島のケースでは、離島して戻ってきたのは6割。多くても7割と言われている。
県外避難者(原発30km圏内)の人たちは帰る場所を失って漂流している。さらに30km圏外の人達は義捐金も東電の仮払金も受け取れずに深刻化している。
県外に避難している母子と県内で仕事している父という、二重生活も問題化しており、生活費の目途がつかない状態を作り出している。
(2)復興ビジョンについては英語版が作成されており、世界中に配布することで少しでも福島に対する正確な情報を発信していきたい。
(3)環境省としては汚染ガレキを県外に持っていくのは困難であるとして、最終処分場を福島県下につくりたいと考えている。まさに「泣きっ面に蜂」のような方針。
しかし、脱原発を目指すのであれば操業停止した54の施設の解体等を行うはずであるし、それは福島県だけの問題ではなく、日本全国の問題として考えるべきである。
(4)福島労働局によれば4.8万人の失業者がいるとのこと。
(5)7月目途に14,000戸の仮設住宅への入居がなされる。民間住宅借上げの家賃補助制度により、力のある働き盛り世代や子育て世代はこの制度を利用している。結果として仮設住居については高齢者のみが利用する構図が浮き彫りになっている。
(6)14,000戸の仮設住宅のうち4,000戸は、雇用確保の観点から県内建設業者へ発注している。
県は新たに2,000戸程度を発注する予定である。
プレハブは結露が酷いため、県内産の木材を使用したログハウスによる住宅が取り入れられている。
分解しやすく、木材による仮設住宅は役割を終えた後も2次利用が可能。
(7)東京のグランドプリンスホテル赤坂へ避難した者(いわき市からの避難者が約半数を占めており、いわき市の大半は30km範囲外で、いわゆる「自主避難者」が多い)を対象にした調査結果では60%が「帰りたい」と回答している。避難せずに福島のために留まっていた者たちは、県外へ避難した者たちを認めてあげる必要がある。避難したことは決して罪ではない。
(8)過疎地帯と原発誘致の関係。収入の65%を原発に依存しており、東京電力が雇用を支えていたという自治体もある。今後新たな雇用創出という大きな課題。
(9)会津地方、中通り、浜通りという3つに分かれ、福島県内でも県民意識が統一できていない。
(10)日本の内部被爆に対する安全基準が疑わしい。ドイツが公表している安全性の基準値と大きく異なる。
放射線で健康への影響が出るのは、内部被爆と外部被爆を合わせ生涯で100ミリシーベルト以上と発表されている。食品について500ベクレル以上は出荷停止となっており、満たない場合は市場に出回っている。
県に居住する者は、スーパーへ行っても値段の高い県外のものを購入しづらく、選択の余地がないのである。


福島県での議論は尽きることはありませんでした。
そんな中で、不動産鑑定士からも誇らしく、頼もしい報告がありました。
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福島県不動産鑑定士協会震災復興対策室事務局長の石田英之先生です。
福島大学放射計測チームと連携し、地価調査基準地の線量測定を実施したのです。
また、震災後の不動産市場動向についても独自のアンケートを実施し、調査結果を公表しています。

(社)福島県不動産鑑定士協会の公式ブログはこちら!!
http://ameblo.jp/fkantei/


ゴールデンウィークに被災地視察した折、仙台で福島県不動産鑑定士協会小橋会長とお会いして「不動産鑑定士の役割」について熱く語る機会がありました。本当に行動が早く、有言実行してくださいました。
福島県鑑定士協会の皆さん。震災後初めて、僕は不動産鑑定士について誇れる思いがしました。
ありがとうございました。


僕の母方の親類は福島におり、母の墓も須賀川市にあります。
震災後、墓石は倒壊し骨壷までむき出しの状態でした。
埋葬しているお寺も被災しました。
3.11をなかったことにはできません。
ようやく復興ビジョンもできあがりました。
共通する思いは「安心して戻ってこれる美しい福島に!」です。
All Japanで戦後初の危機に立ち向かいましょう。
僕も微力ながら活動していきます。


会議が終わって夜の街に出ると
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七夕の「わらじ祭り」が行われていました。


若者たちの熱気と子供たちの無邪気な笑顔に「復興の息吹」を感じました。
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共に乗り越えましょう!
真心こそ、すべてのすべて!


不動産鑑定士 佐藤麗司朗



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by tukasa-rea | 2011-08-12 21:03 | 佐藤 麗司朗(不動産鑑定士) | Comments(0)

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